投資家やアナリストはソーシャルメディアよりもアプリを好む

投稿日: 2016年1月22日

2015年12月21日

ローリー・ハヴロック執筆

ソーシャルメディア・プラットフォームが、人々や企業がコミュニケーションを図るひとつの手段である限り、IRチームにとって、ソーシャルメディアは会社のストーリーを伝える有効なチャネルと考えられてきた。ではなぜ投資家はソーシャルメディアに未だに無関心なのだろうか。

これこそ、IRマガジン誌による世界のIR基準やIR慣行に対する投資家やアナリストの満足度を比較する最新調査「投資コミュニティ・マインドに関するレポート」における質問項目のひとつである。同レポートはアジア、カナダ、欧州、米国のIRマガジン誌の受賞者を調べるために過去1年間に実施された調査を基にしている。IRのテクノロジー面について、投資家やアナリストの意見はさまざまに分かれている。

現代的なIRのいくつかの側面は多くの投資家やアナリストにとって、魅力的なものとなっている。一般的にウェブキャストは人気があり、回答者の多くは、できるだけ長い間、ウェブサイトでプレゼン資料にアクセスしようとしている。

だがソーシャルメディアに対しては、あまり興味を惹かれないようだ。回答者の多くは、ソーシャルメディアは、従来型のコミュニケーションに比べて取り立てて優れているとは感じていない(特にスピード感において)。カナダのある売り手は「実際に話した方が情報を早く入手できる。だから、ソーシャルメディアにはさほど価値を感じない」と言う。

別のカナダの買い手はソーシャルメディアの面白さをまだ見つけられないでいる。「電話の方がずっと楽だし、もっと有意義なコミュニケーションが図れる」。

このほか、やはり一対一の直接的なコミュニケーションが大切だという意見もある。米国のある売り手は「IRでは、テクノロジーは重要なものと認められていない。ウォール街のアナリストの役割は資料に書かれていないことを読み解くことであり、CEOの身振りや手振りからメッセージを読み取ったり、CEOに直接質問しなければならない」と指摘する。

もっと曖昧な評価もある。カナダのある売り手はソーシャルメディアを「ゲームチェンジャー」と呼び、「必要な情報へのより多くのアクセスやコミュニケーションが可能になるのは、決して悪いことではない」と評する。

ビデオ会議はさらに人気がある。その大きな理由として移動時間と費用を節約できることが挙げられる。シンガポールのある売り手は「いつでも外出できるわけではなく、ビデオ会議は手軽に利用できる点が素晴らしい。相手と直接会えない場合は、非常に有効だ」と言う。

別のシンガポールの売り手は、アジアの企業はビデオ会議の有効性にはそれほど興味を惹かれていないと指摘する。「欧米では、ウェブキャストは優れた効果を上げているが、アジアではあまり人気がない。私も企業にウェブキャストを取り入れるよう強く勧めているけれど…

IR情報をひとまとめにするアプリなどの改善は主に時間を節約できることから、高く評価されている。米国のある売り手は「信じられないほど助かっている。1日に500通近くのメールに目を通すが、メールの受信をiPadに知らせてくれるアプリは非常に便利だ」と言う。

調査回答者の大半は、投資生活を楽にしてくれるものに興味があるようだ。具体的には、時間の節約、情報の照合または新たな見識の提供などが挙げられる。一方で、ソーシャルメディアの試みを成功させるには、さらなる説得力が必要である。