決断を促す要因とは?

投稿日: 2015年11月6日

多くの研究者の報告や調査によって、成人は一日に何度も決断を下すことが分かっています。その回数は3,000回、あるいは35,000回とも言われています。われわれは、まず決断することを決心するか、あるいは決断を迫られていることに気づきます。そして望ましい結末がどのようなものであるかを再確認して、その目標達成につながるシナリオを頭に描き、可能でれば周囲に相談して決断を下し、その後の結果に対処することになるのです。われわれは、状況、選択肢、考えうるメリットとデメリットを比べて、いま直面している問題はどの程度複雑なのか、定量的・定性的に分析しますが、入念に検討と議論を重ね、複雑な計算を行い、あるいは直感的に導き出した答えも、天候、時間帯、曜日、昨日お気に入りのスポーツチームが勝ったか負けたか、場所が深く関わる決断であれば、現在のあるいは直近の場所についての印象がどのようなものであるかなど、ちょっとした要素によって左右されます。

肉料理にするか魚料理にするか、株式を購入するべきかなど、われわれの意思決定にはバイアスが伴います。バイアスにはいくつかの種類がありますが、その違いは、われわれの意思決定に与える影響に現れます。

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出所: RPSeawright.com – Above the Market –“Investors’ 10 Most Common Behavioral Biases”

* Andrew L. Zacharakis及びDean A. Shepherd著、「The nature of information and overconfidence on venture capitalists’ decision making」、2001年

とりわけ興味深い(そして特にダメージを与えるものかもしれません)バイアスは、経済学者のダニエル・カーネマンと心理学者のエイモス・トベルスキーが1970年代後半に提唱した「計画錯誤」です。人は目標の達成に向けて計画を立てる際、時間、努力、成果など、投入資源を楽観的に過小評価する傾向にあります。今年初めに発行されたWall Street Journalの記事は、2004年に「Journal of Experimental Social Psychology」誌に掲載されたある調査に言及しています。これは、事前に綿密な計画を立てた場合、目標の達成に要する時間を正確に予測することができるという内容です(「衝動的な」対「熟慮的な」、あるいは「認知」対「直感」)。

しかし意思決定を行う際の動機、あるいは意思決定が行われる方法は人それぞれです。というのも、先述した「ちょっとした」要素が意思決定のプロセスに影響するからです。そして、データの入手が非常に簡単になったとしても(ふるいにかけるには、恐ろしいほど洗練されたツールや専門知識が求められる場合もあり)、AかBを選択するという問題に直面したとき、誰もが量的推論に頼るわけではありません。

WITI (Women in Technology International) のウェブサイトに掲載されたある記事では、意思決定を論理や情報への依拠の度合いをもとに説明された4つのカテゴリーやタイプに分類し、意思決定においては、認知的あるいは直感的な判断をするかどうか、適切なバランスを取ることが重要であると強調しています。人は、状況の質や洗練度よりも、どのように選択肢を考慮し、最終決定に至ったかという要因を好むのかもしれません。

IR戦略の方向性を模索・変更する際、このような意思決定のスタイルに惑わされる可能性がありますが、IRの確固たるプレゼンスを維持する上での時間、予算、その他のやっかいな現実に加え、IRウェブサイトを作成、あるいは再構築する際には、どの資料を提供し、過去何年分まで用意すべきかなど、あらゆる要素を検討する必要があるのです。