インフォグラフィック時代-画期的な業績発表ツール

投稿日: 2015年8月7日

最先端アプローチで透明性と分かりやすさを向上

イエール大学のエドワード・タフ教授は1983年に執筆した著書“The visual display of quantitative information”「定量的情報の視覚的表現」 の中で、グラフィックは限られたスペースの中で大量のデータを分かりやすく数字で示し、異なるデータの比較を容易にし、方法論ではなく内容へと読者の関心を向けるものでなければならないと定義しています。

この定義は、今日「インフォグラフィック」と呼ばれるものの目的についても言及しています。大量の情報を視覚化することにより、情報を素早く理解できるのです。ソーシャルメディアは今や、世界中の企業や組織が情報を伝達する上で、重要な役割を担っています。

革新的な業績発表で、トップを走る

過去数四半期において、GE、ウォルマートをはじめ、先進的な考えの企業が出てきました。業績発表をプレスリリースからインフォグラフィックへと変えたのです。それ以外にも、大手上場企業が業績発表の補完ツールとして、読者の視覚に訴えるインフォグラフィックを活用するようになったのです。財務報告を視覚化する新たなトレンドが生まれました。

業績発表の視覚化にはいくつかのメリットが存在します。この新しいアプローチによって企業は、数字や注釈を分かりやすい形で示すとともに、損益計算書や貸借対照表から重要な数字を抽出することができます。

このより視覚的な枠組みにより、企業は経営陣の言葉や、ガイダンス、主要な成果、重要な戦略的イニシアチブに一層照準を定めることができるようになります。つまり、これらの新しい視覚的な業績発表は、時代遅れの従来型の金融情報の伝達ルールを見直し、動きの速い金融新聞、投資家などに対して、財務情報をより読みやすいものとする機会を提供しているのです。

一番重要な業績をより素早く伝えることができ、書類も全体的に非常に読みやすくなっていると、この新しいアプローチに対する、マスコミと投資家の反応はおおむね好意的なものでした。

ウォルマートのグローバルIR担当バイスプレジデント、キャロル・シューマッハ氏は次のように言います。「われわれの視覚的効果を用いた業績発表ツールに対する、投資コミュニティやマスコミの反応は上々でした」。アナリストの反応も好意的なものでした。とりわけ、数社の決算発表が重なった日など、時間を大きく節約することができます。今までのように、分厚い資料に隅から隅まで目を通さなくても、重要なポイントを掴むことができます。このアプローチは数字を目立たせるとともに、セルサイドやマスコミによる報道もより正確なものにします。社内的にも、ウォルマートのアソシエートは会社の業績をより正確に把握できるようになりました。

ウォルマートでは、より視覚的なコミュニケーションを他の財務報告に盛り込むことを計画しています。IRチームはウェブサイト上でビジネスのあらゆる分野の写真をマスコミに提供し、業績ニュースを支えています。

チャートジャンクを回避するこの新しいツールはエキサイティングなものである一方、業績リリースとは企業にとって重要な書類であることを忘れてはなりません。GAAP準拠報告、GAAP非準拠報告、経常外科目を正確に説明するとともに、四半期ごとに一貫性のあるデータを報告し、財務報告や将来予測に関する規制を遵守しなければならないのです。つまり、「かわいすぎないことが」大切なのです。

タフト教授は、視覚に訴えるものの、情報を正しく伝えることができないグラフィックを指して、「チャートジャンク」という言葉を作りました。これは、業績発表資料で何としても避けたいものです。